忙しい勤務中。
ナースコールに対応して、記録をして、次の予定を確認して――。
「よし、次!」
そんなふうに動いていたとき、患者さんからふいに声をかけられることがあります。
「看護師さんも、ちゃんと休んでね」
励ます側のつもりだったのに、なぜかこちらが励まされてしまう。
看護師をしていると、患者さんの何気ない一言が思った以上に心に残ることがあります。
この記事では、看護師が患者さんの言葉に励まされる瞬間や、忙しい勤務のなかで嬉しいと感じる場面について、こはるワールドらしく振り返っていきます。
看護師が患者さんの言葉に励まされる瞬間

忙しいときにもらった何気ない一言
忙しい日は、勤務が始まってからずっと動きっぱなし。ひとつ終わったと思ったら次の仕事が待っていて、気づけば休憩時間が近づいていることもあります。
そんなときに患者さんから、「忙しそうだね」「無理しないでね」「ちゃんと休んでね」と声をかけられると、思わず心の中で、「……見てくれてたんだ」となることがあります。
特別な言葉ではなくても、忙しいときだからこそ心に残るのかもしれません。
「ありがとう」だけじゃない嬉しい言葉
患者さんから言われて嬉しい言葉というと、「ありがとう」を思い浮かべる人も多いでしょう。もちろん感謝の言葉は嬉しいものです。
でも、心に残るのはそれだけではありません。「今日はあなたなのね」「顔を見ると安心する」「この前はありがとう」。そんな何気ない言葉から、自分との関わりを覚えていてくれたことが伝わる場合もあります。
思いがけない言葉ほど心に残ることがある
こちらが何か特別なことをしたつもりがないときほど、患者さんの言葉に驚くことがあります。いつものように声をかけた。いつものように話を聞いた。いつものようにケアをした。
自分にとっては普段の仕事でも、それが相手にとっては嬉しい出来事だったのかもしれません。だからこそ、不意にもらった一言が長く心に残ることがあります。
看護師が「この仕事をしていてよかった」と感じるとき

患者さんが元気になっていく姿を見たとき
入院したばかりのころはつらそうだった患者さんが、少しずつ元気になっていく。できなかったことができるようになったり、表情が明るくなったり。
そんな変化を近くで見られるのも、看護師の仕事ならではの瞬間です。退院する姿を見送ったあと、「元気になってよかったな」と、あとからじんわり嬉しくなることもあります。
名前や顔を覚えてもらっていたとき
「こはるさん、今日もいるの?」
自分の名前を覚えてくれていた。以前担当したことを覚えてくれていた。ほんの小さなことですが、これも嬉しい瞬間です。
忙しい勤務のなかでも、患者さんとの関わりがちゃんと積み重なっていたことに気づかされます。
自分の関わりが伝わったと感じたとき
看護師の仕事は、結果が目に見えにくいこともあります。声をかける。話を聞く。必要なケアをする。そのひとつひとつについて、毎回答えが返ってくるわけではありません。
だからこそ患者さんの言葉から、「あのときの関わり、ちゃんと伝わっていたんだ」と感じられたときは、嬉しくなるものです。
嬉しかった言葉が忙しい勤務の支えになることもある

疲れているときほど心に残る
余裕がある日に聞いた一言と、へとへとの日に聞いた一言。同じ言葉でも、感じ方が違うことがあります。
「今日も大変だな……」と思っていたときにもらった優しい一言は、思った以上に心に残ることがあります。
勤務後半の小さなエネルギーになる
もちろん、一言もらっただけで仕事が全部ラクになるわけではありません。記録は残っています。ナースコールも鳴ります。やることだって減りません。
それでも、「よし、あとちょっと頑張ろう」と思えることはあります。患者さんからもらった言葉が、勤務後半を乗り切るための小さなエネルギーになる日もあるのです。
あとから思い出して嬉しくなる言葉もある
その場では忙しくて、「ありがとうございます」と返して終わった言葉。ところが勤務が終わってから、ふと思い出すことがあります。
着替えているとき。帰り道。家に着いてから。「今日、あんなこと言ってくれたな」と、時間が経ってから嬉しさがやってくることもあります。
でも「やりがいがあるから頑張れる」だけにしなくていい

嬉しい瞬間があっても仕事は大変
患者さんから嬉しい言葉をもらえる。やりがいを感じる瞬間がある。それと、仕事が大変であることは別の話です。
嬉しい出来事があったからといって、疲れなくなるわけではありません。「やりがいがあるんだから大丈夫」と、自分の疲れを無視する必要はありません。
疲れているときは休むことも大切
誰かから優しい言葉をもらった日でも、疲れていたら休んでいい。仕事が好きでも、休日は仕事のことを考えずに過ごしていい。
患者さんを大切にすることと、自分自身を休ませることは両立できます。
無理をする理由にしない
嬉しかった言葉は、大切にしていいものです。でも、それを「もっと頑張らなきゃ」というプレッシャーに変える必要はありません。
励みになる言葉は、自分を追い込むためではなく、ちょっと元気をもらうために。
そのくらいの距離感でもいいのではないでしょうか。
看護師ならわかる?患者さんの一言あるある

励ますつもりが励まされる
「今日は調子どうですか?」と患者さんのところへ行ったはずなのに、「看護師さんも大変ね。無理しないでね」と言われる。
……あれ?励まされてるの私?
看護師あるあるかもしれません。
廊下に出てからじわじわ嬉しくなる
患者さんの前では、「ありがとうございます」と普通に返す。そして病室を出て数歩。
……ちょっと嬉しい。
時間差で効いてくるタイプの一言があります。
同僚にちょっと話したくなる
ナースステーションに戻って、「さっき患者さんにこんなこと言われたんです」と、つい誰かに話したくなることも。
すると同僚から、「よかったじゃん」と言われて、もう一回嬉しくなる。嬉しい出来事のおかわりです。
その日の帰り道にもう一度思い出す
仕事中は次から次へとやることがあります。そのため、その場では余韻に浸っている時間なんてほとんどありません。
でも帰り道になって、「あの言葉、嬉しかったな」と思い出す。忙しかった一日のなかに、ちゃんと嬉しい出来事もあったことに気づく瞬間です。
まとめ|何気ない一言が心に残る日もある

看護師の仕事をしていると、患者さんから思いがけず嬉しい言葉をもらうことがあります。
「ありがとう」だけではありません。「無理しないでね」「あなたがいて安心した」「今日もいてくれたのね」。何気ない一言が、忙しい勤務中の小さな支えになることもあります。
でも、やりがいがあることと、疲れないことは別です。嬉しかった言葉は大切にしながら、疲れた日はちゃんと休む。そんなふうに働いていけたら十分です。
励ます側のつもりだったのに、患者さんから元気をもらう日もある。
それも、看護師という仕事の不思議なところなのかもしれません。
忙しい勤務のあとは、何もしない休日が必要な日もあります。

患者さんを元気づけようと思って声をかけたのに、逆にこちらが元気をもらってしまう。看護師をしていると、そんな日があります。
忙しくて大変だった一日も、たった一言で少しだけ違って見えることがあります。
嬉しかった言葉は、心のポケットにそっと入れておけばいい。
また疲れた日に思い出せたら、それだけでも十分です。🌸


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